日常ツバメガエシ

スポーツ観戦好きの諸々スポーツ話

神奈川大学秋季一部・桐蔭横浜大vs神奈川工科大in横浜スタジアム

桐蔭横浜大は優勝がかかっている。勝ち点4をとれば問答無用で優勝。勝ち点を落とすと…それでも勝率的にはやや有利な感。神奈川工科大は3位以下5位以上が決定。つまり、優勝も関東地区大学選手権も入替戦もない。神奈川工科大がこの最終週、どういう風に迎えるのかは気になっていた。来季を見据えてもおかしくない、と思った。だって来季のこのチームは、エースも女房役も四番も抜けてしまうのだから。…結果的に言えば、この秋季の「ガチ」できたのだが。
神奈川工科大の先発は渡邉啓太投手。1回裏。豊島選手がいきなり右翼フェンス直撃の二塁打で出塁すると、犠打で進塁。ここで小野瀬選手があっさり右犠飛桐蔭横浜大が先制。
桐蔭横浜大の先発は高橋拓巳投手。序盤にヒットは打たれるもののきっちり抑えている、相変わらず「うまい」ピッチング。が、4回表。鈴木選手がこの日2本目のヒットで出塁すると、横須賀選手の三ゴロを、三塁手が悪送球。正直、三塁手の守備が危なっかしかったので、神奈川工科大はもう少しえげつなく三塁側狙っても良かったんじゃないか、と思わなくも(ぼそ)併殺崩れで一、三塁となった後、ここで實盛選手が同点適時打!實盛選手は今季本当に打撃苦しんでたイメージがあって、この当たりはなんだか嬉しかったよ…。
さて。ここからは、高橋拓巳投手と渡邉啓太投手の我慢比べの投手戦。いずれも、ヒットを打たれても点はやらない、いい投手戦。守備も内野手がよく抑えていた。神奈川工科大の三塁手の横須賀選手が、難しいゴロをよく抑えていい肩で送球してアウトとってたなー。割とやらかしがちな選手なんだけど(言うな)、この日は良かった。既にサヨナラもかかる9回裏も渡邉啓太投手が三者凡退で抑えて、延長戦即タイブレーク
10回表。神奈川工科大は四番の鈴木選手から。そりゃあ当然で、ここまでで3安打、いずれもいい当たりだったのだから。そして鈴木選手はここでも、打球が右ファウルライン際にぎりぎり落ち、そのまま横浜スタジアムのファウルグラウンドにボールがイン。変則エンタイトル?2点適時二塁打!おおおおお…。
で、10回裏。桐蔭横浜大は一番の豊島選手から。…うん、個人的に一番嫌な打者が来たなあ、と。いい選手なの分かっているだけに。主将だし。で、豊島選手の打球は二塁横へ…二塁手の鈴木選手がダイビングするも、それを大きく弾いてしまう。…それ、2週前ぐらいにも見たなあ…。変な方に転がってしまったのもあり、同点2点適時打。うん、なんというかね。鈴木選手が気持ちが前に出てしまう選手なのは分かっていて(いつも声がよく出る選手だし)。ここでどうしても捕球しにいっちゃったのも、分からなくはなくて。ただ、素直に通したら1点止まりだったかも。で、なおも一、三塁。ここで代打高橋塁選手が、サヨナラ右犠飛桐蔭横浜大の勝利。なお、この時点で、神奈川大の優勝が消えた(桐蔭横浜大がこれから2敗し、神奈川大が1勝して勝ち点をとっても、神奈川大が勝率で桐蔭横浜大を上回れない)。ただし、神奈川大はまだ2位の可能性が残っている。
振り返ると、このレポート、両チームとも四年生を取り上げることが多いレポートになった。四年生の最終週、お互い気持ちが出ていた、いい試合だったと思う。正直、神奈川工科大はもう少し「ゆるい」試合をするかと思った。そんなことは全然なかったよ…。
私が2年ぐらい追いかけていたひとは、この日、とてもリラックスしていて。元々割とリラックスした顔は見るひとだけれど、この日はとりわけ、笑顔も頻繁に垣間見えたように思う。勿論その状態でも、上述通り、投球はしっかりしていた。
サヨナラ負けした瞬間、悔しそうに天を見上げていた。
このチームを見るのも最後だから、と、最後のクールダウンまで見ていた、が…。その時の表情を、忘れられないでいる。…詳細は、書かない。それ以上を言葉には、できない。ただ、次に会うことがあったとしても、このチームの彼ではないけれど。このチームでの彼を、この表情を、自分は恐らく忘れることは、ないのだろう…。