日常ツバメガエシ

スポーツ観戦好きの諸々スポーツ話

ヤクルトvs阪神in神宮球場(10/14記載)

17時ぐらいにたどり着いて、朝以来御飯食べていなかったので、つば九郎焼きと梅野投手選手メニューの梅マヨたこ焼きと、特別選手メニューの山盛りライムサワーを飲みながら。
そしてまだスタジアムDJパトリック氏とつば九郎の前説の前に流れる、「浪漫飛行」フルコーラス。それに想いを馳せながら、口ずさみながら、「いやでも「突然」はかけなくていいの?」となっていたぐらいには冷静(あ)ちゃんとその後かかったので、ちょっとほっとした。
今季初の一軍観戦は、松岡投手と山本投手の引退セレモニー。ちょっと肌寒いけれど、お日柄もまずまず良く。
阪神の先発は才木投手。1回裏。山田選手がヒット、バレンティン選手が四球で出塁すると、雄平選手が2点適時二塁打。あらなんだか幸先が良い。
2回裏。奥村選手が遊撃手の失策で出塁すると、犠打で進塁した後、坂口選手が適時三塁打。更に山田選手が三塁内野安打で続いた後、バレンティン選手が3ランどかーん。…あらあらまあまあ。この回4点入っちゃった。才木投手も立ち上がりからリズムに乗れないまま行ってしまった感じで、2回降板。阪神は更に、糸原選手が3回表に顔に自打球を当てるアクシデント…。自分で立って歩けるからまだ大丈夫そうではあったけれど、無理する場面じゃないので交代。幸い無事に翌日試合にスタメン出場した模様。良かった。
ヤクルトの先発はブキャナン投手。先日奥様の出産で一時帰国し、立ち会ってから戻ってきたばかり。落ち着いて登板していたけれど、5回表。梅野捕手がヒットで出塁すると、植田選手が四球で一、二塁。ここでナバーロ選手は二ゴロだったんだけど、遊撃手がカバーに入った二塁をアウトにした後、併殺をとろうとして遊撃手が一塁へ送球…したのが悪送球…。その間に一者生還で阪神が1点返す。まあ、それでもブキャナン投手はめげずに6回1失点自責点なし。頑張った。
そして7回。…その前から、ブルペンで用意しているのは、遠く*1でも分かっていた。流れる「浪漫飛行」。山本投手が登板。ちゃんと140km/hも越える投球で、きっちりと、中飛。
1アウト後、流れる「突然」。松岡投手が登板。こちらもしっかり、140km/h越える投球で、ヒットを打たれたりもしたものの、対戦打者3、2つアウトをとって乗り切った。…松岡投手登板している時に、阪神側のブルペンを気にしててごめん(いきなり懺悔)
阪神は才木投手が降板した後、竹安投手が3イニング無失点、岩崎投手が1イニングパーフェクトで抑えて。7回裏、岡本投手が登板。…阪神が気を遣ってくれたのか、それとも単純に彼の仕事だったのかは、分からない。そういう投手だし。何にしても、野球の女神様は気まぐれだけれど、そういう仕事をしてくれる。山本投手の、高校の同級生。チームメイトで南高梅も作って(え)*2、同じように大学出て社会人野球経由で、同じ年にNPBに来たひと。リーグ違ってたし、こんな日に、投げ合うなんて思ってなかったよ。1イニングきっちり抑えていったその姿に、過酷な仕事をこなす腕に、祈りつつ。
さて、8回表。梅野投手が登板。ナバーロ選手がヒットで出塁すると、森越選手が四球。二死までこぎつけたのに、大山・陽川・梅野捕手が三連打で4点。おいおい。ただし、梅野捕手が二塁でアウトになってくれたので、まだヤクルト1点リード。なお、これのおかげで、8回表に次のイニングも投げるように用意していた岡本投手が、能見投手に交代してしまってがっかりしていた書き手がここに(あ)
まあ、8回終わって1点差。となると…ヤクルトは石山投手がこんばんは。…嬉しいけどさ、見られるの。実は石山投手の選手メニューのマンゴーサワーも頂いていたし(あ)ちょっと働きすぎなのを心配しつつも、御本人は御心配いらず、の2奪三振パーフェクトざっくり。6-5で勝利。ヤクルトファンとしてはいいところを全部見られた試合ではあったのかもしれない。
さて、ヒーローインタビューはブキャナン投手。お子様が生まれたことに触れるインタビュアー、祝福の拍手の場内。よくある風景…だったのだが。まさか、ブキャナン投手が感極まって泣いてしまうとは。つば九郎もびっくり(つば九郎ブログより)。ブキャナン投手、日本人以上に情に厚いよなあ…。*3いい外国人選手に逢えて、こちらも嬉しい。いつも頑張ってくれてるし。

さて、先に予想外の感動があったけれど、これからが引退セレモニー。
松岡投手はやっぱり声を詰まらせていた。そして山本投手は、終始、毅然としていた。涙もなく。毅然とした顔で。真顔でのコメントがこれで(サンケイスポーツより)。場内失笑漏れたよ!そんな駄目だった具体例いらないよ!笑わせようとしているわけではなさそうなのが、なんというかもう、なあ…。恐らく御家族や、ファンの方々には少しだけ微笑んで。
…なんとなく。本人の中で「決着がついている」のかな、と。
松岡投手とはヤクルト時代からだけれど、山本投手との付き合いは、長い。近大で出会って*4三菱重工神戸でも会って。これでヤクルトにドラ2で入ってきたのだから、そりゃあ縁を感じるというもの。あまりヤクルト戦は見に行くことがなくなってた昨今だけれど、それでも中継ぎという仕事柄、なんだかんだでよく投げるのを見ていた気がする。
ちょっと強面で不愛想で、仕事を積み重ねていくひと。辛い大怪我もしてるけど、あまり外に出すこともなく。走り抜けたことも見守れた、最後も見守ることもできた。
あなたに逢えてよかった。ありがとう。心でそっと頭を下げた。
毅然としているひとだから、こちらも毅然と、見送った。


神宮球場で、最後に流れたのは「浪漫飛行」だった。
最後にただ一緒に、歌った。


後は諸々の方々の記事を引用。

*1:この日チケットの都合で三塁側の内野で見ていた

*2:NPB入る前の年の「グランドスラム」参照

*3:帰り道で「引退セレモニーよりブキャナンにもらい泣きしそうになった」という声を聞いたとか

*4:というかこの試合は、この日は、色々なひとに遭い過ぎだ…