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全日本大学選手権準決勝・奈良学園大vs中京学院大in神宮

全日本大学選手権自体が4年振り。東京六大学も東都もいない、しかもどちらかといえば地味なメンバーが4強(こら)、これは見てもいいかな、と、神宮へ。
近畿連盟・奈良学園大は4年振り、まだあの頃は「奈良産業大」だったよ。パナソニック・庄司投手が1年ながら既にバリバリ投げてたっけ。東海地区連盟・中京学院大はお初にお目にかかる、のだが、事前の報道でプロ注プロ注言われてるお陰でバイアスかかっちゃいそうなのをなんとか堪えていたり(あ)。
奈良学園大の先発は4年主将鈴木投手(ちなみに関西五学連の主将は全員背番号1)。パンフに載ってる今春リーグ成績を見ても、まあバリバリ投げていらっしゃる右腕エース。今大会も1回戦・2回戦と連投先発。それだけでも明らかに大エース様だが、そういえばこの名前…奈良学園大の結果でちょいちょい見てるぞ…。一番アレなのは昨年の関西地区大学選手権か。なんだよ4番手登板で10イニングって…。そんな鈴木投手の立ち上がりの1回表。南選手が四球で出塁すると、すかさず二盗。ここでプロ注プロ注って結構面倒くさい吉川選手が適時二塁打。あープロ注だしねーとか思ってたら、中京学院大から流れてきたのが、ビューティ・ペアかけめぐる青春(知らない方はぐぐってください)。えーと、40年前に発売された曲なんだが…誰の選曲なんだこれ…。あまりの選曲に脱力した。その後、二死になってから主将山崎捕手がしぶとく一、二塁間を抜けるヒット。しかもこれを、右翼手が捕球したらボール投げようとして後ろに抜ける。これで一者生還で2点目(全日本大学選手権の記載だと失策になってないみたいだけど、球場では失策ついてたよな…あれは失策でいいと思うが…)。あちゃあ…。右翼手の菅田選手、1年生なんだよね。仕方ないのかなあ。ちなみに菅田選手は187cmの長身で、中堅手の村上選手も189cmあるので、微妙に右中間の遠近感が狂ったりとか。
中京学院大の先発は熊岡投手。こちらも4年生。左腕。パンフの今春の成績を見る限り、エースではないけど調子のいい主戦の一人、なのかな。が、西田選手がヒット、米満選手がプッシュバントで前進してきた三塁手の頭を抜けるバントヒット。進塁打でそれぞれ進塁後、高橋選手の二ゴロの間に一者生還。更に村上選手が同点適時打。まさかの初回の攻防で振り出しに戻るという。
その後は両先発とも打たれつつも立ち直った、と思ったら4回裏。高橋選手が四球で出塁すると、ワイルドピッチで二塁へ。ここで村上選手が勝ち越し適時二塁打。左中間真っ二つのいい当たりだった。
更に6回裏。宮本選手が四球で出塁すると、一死後、熊岡投手から市川投手にスイッチ。市川投手も4年、右腕。ここで替えたのは、相手が村上選手だったからなんだけど、村上選手は右腕だろうがお構いなしにヒットで続く。ここで中西選手が適時打。おおお…。中京学院大は続くピンチを、市川投手から左腕の柳下投手*1に交代し、それ以上の失点を防ぐ。
さて、鈴木投手はずっと投げ続けていたが、後半になってから、走者を背負うことが増えてきた。流石に疲れてきているんだろうな、と思うのだけど。それでもたどり着いた、9回表。一死後、代打大向選手のヒットで口火を切ると、坂之下選手と戸田選手がヒットで一死満塁。ここで南選手の打球は三ゴロ併殺崩れ(一塁セーフ)。その間に一者生還して4−3の1点差。ここで吉川選手は捕手が座りながらの敬遠。二死満塁で四番の石坂選手と対戦。石坂選手は3年生だけど、やはり前打者が敬遠されていた奮起もあったと思う。見事なピッチャー返しの2点適時打。それでも鈴木投手は9回を投げきり、味方の援護を待つことに。
9回裏。米満選手がヒットで出塁し、ワイルドピッチで二塁へ。ここで宮本選手は四球。敬遠だったのかもしれない。こちらも四番の高橋選手と対戦。ただ…実は高橋選手、左打者で。その前の宮本選手もそうなんだが、四球出塁はあるものの、ちょっと左腕投手相手に苦戦しているように思えた。で、この打席も結局抑えられ、最後の打者になっちゃった。中京学院大が逃げ切り。
サンケイスポーツにこんな記事が。「強くないリーグ」か。近畿連盟、奈良学園大が「勝って当たり前」のリーグになっちゃってるからなあ。そのせいか、割と随所に甘いところはあった。1回裏の2点取り返した後、村上選手が牽制死したり。4回裏の勝ち越し後、走者一、三塁のところで中井選手が犠打で、投手が捕球して本塁に投げたら、そもそも三塁走者(なおこれも村上選手)が走ってなかったとか。7回裏、実は奈良学園大は満塁のチャンスになったのだけど(そして満塁のチャンスで、この日一番当たっていた村上選手が三振になっちゃったのは、結構痛かったのだけど)、その間の一、三塁のところで、二盗敢行した宮本選手が二塁手前で止まっちゃったり(!)これは幸い、代走で出ていた三塁走者の細川選手が本塁を狙う素振りを見せて、捕手が三塁へ送球している間に宮本選手が二塁へ入れたのだけど。でもなんというか、こう、その甘さがなんかかわいい(え)ただ、米満選手みたいなバントヒットだの叩きつけ内野安打だの、そうかと思えばクリーンヒット打ったりとか、そういう選手もいるんだけどね。
その他。中京学院大はもう、ビューティペアもってきた時点でアレだったのだが、走者が塁に出た時の曲はなんだろう。あんまり聞かない曲を使っていた。奈良学園大は、とりあえずパーカッションのリズムの取り方が独特で面白いなあ、とか、応援ボードが全部下の名前なんだなあ、とか、8回裏の回頭に部員が「俺たちの誇りヨシヒコ」とか言ってて、あれもしかしてヨシヒコって才田コーチ?と思ったりとか(30歳とお若いので、兄貴分的コーチなのかも)。あと、たまたま奈良学園大のベンチが目に入りやすかったので見ていたのだが、ベンチで前に出がちだったのが、背番号16で。背番号的に投手番号っぽいなあと調べたら、前日勝利投手の原崎投手だった。4年生。奈良学園大というチームは投手に4年が4選手いるのだけど、実は野手が4年生ゼロ。もしかして、4年生で引っ張りたいって気持ちがあったのかな。それともそういう、熱くなりやすい選手なのかな(投手では珍しいけど)。

*1:本当は卯の左側がタだけど、変換面倒なのでこのままで